勝運商店街の外観・リノベーション商店街とは?
勝運商店街によく見られる看板建築は、関東大震災後によく見られた建築様式。木造2.3階の建物に、正面が銅板やモルタル、タイルなどの耐火素材で覆われている特徴がある。
浅草橋の「おかず横丁」でも同様の看板建築を見ることができる。
しかし、亀戸のこの辺りは第二次世界大戦の際、空襲で大きな被害に合っている場所であるため、木造の建築がこのように残っているはずがない。
そのため、今確認できる看板建築の数々は、最近になって行われた商店街の活性化によるものであるらしい。2011年、2016年と段階的な工事を行い、現在のような形に整ったとのことで、私が記憶に無いのも辻褄が合うということだ。
リノベーション商店街という言葉は耳慣れないが、今後、各地の商店街が生き残っていくためには必要な行動であるかもしれない。
スーパーマーケットやネット通販では味わうことができない、商店街ならではの魅力をどのように若者に届けるのか。
伝統を守りつつ、新しい文化を柔軟に取り入れていく姿勢が大事ではないかと思う。
「看板建築」自体も、令和を生きる私たちにとっては遠い存在で、実際に目にする機会が少ない。勝運商店街のように当時の様子を再現することは、当時の街並みを蘇らせるだけでなく、私たちが忘れかけている何かを思い出させてくれるかもしれない。
香取神社と勝運商店街の繋がり
最後に香取神社を参拝。
勝運商店街を進むと見えてくる「香取神社」。実はこの神社は1300年以上も歴史がる、由緒ある神社。千葉県にある香取神宮との関係性はあるのだろうか。
神社にあるトイレもリノベーションされているようだ。「といれっと」とは何とも可愛らしい。
境内には様々な見どころがあり、歴史好きな方はぜひチェックしてほしい。
また、スポーツ振興の神として、「必勝祈願」のために多くのスポーツ関係者が訪れているのだとか。とてもユニークな神社である。亀戸天神以外にもこんな魅力があるとは。
狛犬にも注目してほしい。
よく見てみると、片方の狛犬の足元には丸い球が。これはスポーツの神と関係がありそうな気がする。手毬のような柄に見えるが、手毬はサッカーの起源ともいわれているので、間違いないだろう。
迫力満点の強そうな狛犬を撫でて亀戸香取勝運商店街を後にした。
<TEXT/明里>