浅草橋に佇む「おかず横丁」は看板建築の宝庫。忘れていた日本の食文化を想う

投稿日:4月 24, 2020 更新日:

浅草橋に用事があった日のこと。浅草橋から浅草方面に北上していると、ふっと懐かしい匂いを感じた。どっしりと構えた古い看板。狭い通りに立ち並ぶ商店。

通りの上を見上げてみると「おかず横丁」と書いてあるではないか。ノーマークでこのような商店街に行き当たるとは運がついている。時間を忘れて寄り道をすることにした。

おかず横丁のおかずは日本の食卓

おかず横丁の看板。可愛らしい

元々このあたりには工場が多く、そこで働いている方に向けて日用品や飲食店が連なっていた商店街。生活感の溢れるお店がどこか懐かしく、そして居心地の良い空間をつくりだしている。

おかず横丁の通り。

商店街全体は200メートルほど。

高岡酒店の看板。いつの時代のものだろうか

入り口にある大きな看板は「高岡酒店」
解読できていないが、受賞とあるので、歴史のある酒屋であることがわかる。こんなに立派な看板は初めて見た。

シャッターが降りてしまっているお店も多いが、ところどころ気になるお店が。

紀文。赤と白のデザインがシンプルだが素敵だ

山田象牙店。現代人には馴染みがない

印鑑を扱うお店だろうか?

「他のことでぜいたくするのをやめてせめて毎日の味噌汁と漬ものは本当に良いものがほしい!!」

味噌に対する熱い気持ちが込められた「郡司味噌漬物店」
店頭には大きな樽に入った味噌が販売されている。
今ではこのように樽に売られた味噌も見かけなくなった。日本人にとって味噌は欠かせない食材であることを思い出させてくれる。

 

ガラスのショーケースに並ぶおかずに目を引く「入舟や」
戦前から続くお店らしく、店頭には大きなお皿に載った五目豆や佃煮など、日本の食卓に欠かせないおかずが量り売りされている。

入舟屋の梅干し

特に気になったのは、大きな瓶につけられた梅干し。
もうこれだけでお腹いっぱいになりそうだ。

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