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台湾では日本が統治していた歴史もあり、古くから日本製の鉄道車両が活躍してきた。既に統治時代の現役車両は旧型客車数両を残すまでに減ったが、懐かしき台湾鉄道の息吹を間近に感じられる場所が台南・高雄にある。「高雄鉄道博物館」だ。
台湾の鉄道は、威信をかけた一大プロジェクトだった

博物館として活用されている、高雄港駅舎内にて
台湾の日本統治時代、インフラ整備のために日本が手がけていた一大プロジェクトが鉄道事業だ。1890年代当時、占領前の台湾では南北間の物資輸送が課題であった。鉄道は台北と基隆を結ぶわずか100kmほどしかなく、海上輸送においても、台湾航路は波が荒いため困難を極める。そのため台湾の南北を縦断する鉄道計画が持ち上がり、1899年に日本は台湾総督府鉄道として建設を開始。1908年には基隆から台北を経由し、高雄まで一本の鉄路で結ばれることとなった。
廃駅を再活用した鉄道博物館

留置線では近代アートの展示も行われている
博物館は旧・高雄港駅の構内敷地を再活用したもので、高雄LRTの哈瑪星駅が併設されている。かつての高雄港駅は扇状車庫を有した大ヤードであり、海上交通との物流拠点として活躍していた。国鉄時代の門司港駅が近いだろうか。今なおその広大な敷地には、工場に向かって大きくカーブした線路やターミナルさながらのポイントクロスが現存し、かつての繁栄をしのばせる。
ちなみに台湾総督府鉄道は港の開発も担っており、同港は日本への資源輸出の拠点として機能していたそうだ。