えちごトキめき鉄道「筒石駅」。トンネルにホームがある理由とは

投稿日:12月 3, 2019 更新日:

筒石駅_到着

 普段何気なく使っている鉄道。通勤・通学のために最寄駅を乗り降りする、何の変哲も無い日常風景が目に浮かぶ。しかし日本には、そんな風景からかけ離れた非日常な駅も存在する。その中の一つが「トンネル駅」と呼ばれるものである。

 トンネルに駅?地下鉄のことじゃないの?と思うかもしれない。いやいや……本当に「トンネル」の中に駅があるのだ。

 今回はそんな駅の一つ、筒石駅をご紹介しよう。

まさに異空間。魅惑のトンネル駅

トンネルの断面積を抑えるため、上下線のホームは離して設置されている

 筒石駅は、えちごトキめき鉄道(旧・北陸本線)直江津−糸魚川間の中間に位置する。同駅があるのは全長11,353mの頸城トンネル内。長大なトンネルを採掘する際、地下水の排水や土砂の排水を容易にするために“斜坑”と呼ばれる坑道を設けることがあるが、筒石駅は同トンネルの「筒石斜坑」を利用した地下駅である。

 気動車が停車しホーム上に降り立つと、湿気た空気が身体を取り巻く。あたりは薄暗く、ベンチや電光掲示板などの駅装飾も見当たらない。まるで世紀末に迷い込んでしまったような不思議な気分だ。列車進入時のサイレンが反響して異空間が際立っている。

 ホームは上り線と下り線が距離を置いて設置されているが、これはトンネルの断面積を抑えるためなのだそう。ホーム幅は2m程度と、ふと気を緩めたら車両に巻き込まれそうな圧迫感がある。

核シェルターのような待合室

筒石駅_待合室
列車が近づくと、扉上部の接近灯が点灯する

 待合室はコンクリートの断面に排水用の配管や電線・碍子が規則的に張り巡らされ、核シェルターや防空壕を連想させる無骨な佇まい。ホーム側には利用者を列車の風圧から守るために鉄製の扉が設置されている。電車が接近すると、警報音・アナウンスとともに扉上部の「列車が来ます」と書かれた接近灯が点灯する。

 待合を抜けるとすぐに、地上に登るための階段が。上りホーム(富山・金沢方面)から改札へ向かうまでは280段、下りホーム(直江津方面)からは290段の階段を登らなくてはならない。

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