浅草「駒形軒」で名物ポテトフライを実食。後世に伝えたい昭和の惣菜屋さん

投稿日:4月 30, 2020 更新日:

皆さんは最近疎遠になっている行きつけのお店ってあるだろうか。
放課後に友達と立ち寄った駄菓子屋さんとか…

今回紹介するのは、私が小学生の頃、浅草に行く際は必ず立ち寄っていたお店。
本当は教えたくない名店だけど、訳あって今回記事にしようと決めた。良かったら最後までお付き合いいただけると嬉しい。

駒形軒までの道のり

店名に「駒形」とあるように、そのお店は東京都墨田区東駒形2丁目に構えている。最寄り駅は、本所吾妻橋駅が近いが、観光名所である浅草からも徒歩約10分とアクセスは便利。

浅草から向かうのであれば、隅田川にかかる吾妻橋、または駒形橋を渡ってやや南東に歩くと辿り着く。橋の向かい側、一大観光地である浅草の喧騒が嘘のような、静かな下町が広がる。

小林菓子問屋。

駒形軒の近くにある「小林菓子問屋」「森永チョコレート」の赤い看板も合わせて見ておきたい。
現在も営業しているようだ。駄菓子屋もレアな存在になった現在、菓子問屋の存在はさらに貴重ではないだろうか。

昔懐かしの惣菜・駒形軒

駒形軒の惣菜の看板

「フライ 惣菜」と書かれたレトロな色合いの看板が出迎えてくれる「駒形軒」。訪れるのは小学生以来であったため、正直、現在も営業中で安心した。

駒形軒正面。光が綺麗に入り、雰囲気が良い

入り口から店主に声をかけて注文する

このお店は基本テイクアウトのお店で、客はお店の入り口から注文をし、その場で揚げてくれる仕組みである。私が訪れた時は受け渡しを待っている地元の方がいた。

駒形軒のメニュー

メニューには覚えられないほどの惣菜の数…!

種類の豊富さと安さに驚く

コロッケの種類でも何種類も揃っており、ライスやキャベツ、味噌汁といったオプションもある。さらに、値段設定が安いのも特徴

それにしても、こんなに種類豊富な惣菜は見たことが無い。連れてきた友人もあまりの多さに選ぶのに時間がかかっていた。

 

でも私は決まっている。小学生の頃から忘れられないポテトフライを頼んだ。

出来立て熱々のフライ

注文してから一から揚げるため、少し時間がかかるが、待っている間の楽しみも思い出させてくれる。

私たちはファーストフードに慣れてしまい、早く買えることが当たり前だと思っているが、たまには気長に待ってみるのはどうだろうか。店内の雰囲気やお店の周りを探索すると意外な発見があったり。

レジスターもレトロな雰囲気

 

そして出来上がった惣菜は格別な味。

惣菜二人分

左:はんぺん・ポテトフライ・チーズメンチカツ(下に隠れている)
右:メンチカツ・カニクリームコロッケ

フライは、新聞の折込チラシのような紙で包まれており、どこか懐かしさを漂わせている。これが安さの秘密だろうか。食べ歩きにはちょうどいいサイズ感で環境にも良さそう。

私が頼んだポテトフライは、左側の紙に包まれたもの。10個入りでなんと100円。破格の値段…

四角にカットされたジャガイモをがホクホクしており、その上にかかっているソースがまた何とも言えず美味しい。

揚げ物の油っぽさが苦手な私でも、駒形軒のフライはなぜか食べることができるから不思議だ。衣とソースに秘密があるのだと思う。

駒形軒

インスタ映えも狙えそう

他の惣菜もどれも値段以上の美味しさなので色々と試してみて欲しい。

駒形軒兄弟のラーメンと想うこと

同じ並びの中華料理屋・駒形軒

実は、駒形軒の何件か隣にも同じ「駒形軒」がある。ここは親族の方が経営している中華料理屋だそうで、レトロな店内とラーメンが安くて美味しいと評判だ。最近、アド街で取り上げられてから注目されているらしい。

 

私たちはついつい、流行っているもの・人気の高い場所に注目してしまいがちだ。浅草寺には連日、多くの外国人観光客で歩くのもままならないほど、混雑している。

しかし、日本には駒形軒のように観光地の裏でひっそりと続けている名店も多い。そうしたお店が、新しい文化に飲まれて、灯が消えてしまうのは悲しい。

このような状況で、自分ができることはないかと考えたとき、記録することが大事ではないかと考えた。
今後も自分にできることを発信していきたい。

 

<TEXT/明里>

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