上海-北京の高速寝台列車に乗る。チケット購入、いざ改札へ【中国鉄道紀行①・2020年】

投稿日:1月 18, 2020 更新日:

上海駅_掲示板

どうも、お雑煮です。中国に来てます。

今回の中国訪問の目的の一つが「寝台列車に乗ること」。広大な大陸を駆け抜ける列車に魅せられて、上海-北京-成都間を0泊3日、寝台列車で移動したので乗車記を分けてお伝えしたいと思います。

乗車券の予約の仕方

Trip_発券

Trip.comを使えば、日本国内からも座席を予約できる

日本では既に絶滅危惧種となった寝台列車ですが、中国では依然として大陸間移動の要になっています。1日に往来している長距離列車の本数は、なんとおよそ1000本。世界でも稀に見る「長距離列車大国」といっても過言ではないでしょう。

はじめに乗車するのは上海-北京南駅を結ぶD710便の二等寝台車。Dという種別は、中国の鉄道で二番目に早い高速列車になります。

中国では高速鉄道網の敷設が著しく、昔ながらの客車寝台は次々に淘汰されています。上海-北京間も昔は客車寝台が往来していましたが、今は寝台運用のほとんどが高速列車に置き換えられています。

翌日に乗車する北京-成都便は客車寝台なので、乗り心地の比較としても面白い旅になりそうです。


浦東空港から上海駅へ

上海地下鉄_2号線

浦東空港から地下鉄2号線に乗って上海駅へ。人民広場駅で1号線に乗り換え。運賃は7元

1月上旬、春秋航空の深夜便で上海浦東空港に着いたのち、始発の地下鉄で上海駅へ向かいました。空港からは2号線で人民広場駅へ、ここから1号線に乗り換えます。所用はおよそ1時間ほど。

地下鉄を出ると冷たい空気が肌を纏い、視線を上げると目の前に堂々とした駅舎が現れました。まるで東京駅の八重洲口のよう。駅前のゴミ箱でタバコをふかしながら、朝日に照らされる上海駅を眺めて高揚感に浸ります。

集票処でチケットを発券

上海駅_集票処

駅舎に隣接した集票処でチケットの発券を行う

まず始めに駅の横にある乗車券売り場「集票処」で乗車券を発券します。

寝台列車の座席は大きく分けて、座席車両の硬座(インズオ)・軟座(ルアンズオ)、寝台車両の硬臥(インウオ)・軟臥(ルアンウオ)の4種類があります。但し、高速列車の場合は寝台を二等寝台(=硬臥)、一等寝台(=軟臥)と区別するようです。

中国鉄道部の乗車券は座席指定の前売りで、硬臥・軟臥などの寝台座席は出発1週間前には売り切れてしまいます。また軟臥は各編成1-2両しか組み込まれていないため、あらかじめ旅券サイト「Trip.com」を使って予約しておくと便利です。Trip.comで予約したEチケットは発券する必要はありませんが、今回は旅の記念として紙のチケットで乗車することにしました。

上海駅_窓口

写真右手の有人窓口で発券を行う

発券は自動発券機と有人窓口の2箇所で行えますが、外国人はパスポートが必要になるため、集票処の有人窓口に並んで発券してもらう必要があります。受付の電光掲示板には3日先までの空席情報が掲載されているようです。

この日は春節まで10日に迫っていたため殆どの座席が売り切れていました。しかし、有人窓口はキャンセルの確認や当日券を買い求める乗客でごった返しています。

外国人の姿はほとんど見られず、大陸鉄道が現地の動脈として機能している様を肌で感じました。

15分ほど並んで発券完了。煩雑な手続きは必要なく、窓口でパスポートとTrip.comの予約確認メールにある「乗車券引換情報」を提示するだけで大丈夫です。

出発まではあと12時間ほどあるので、駅に併設されている荷物預かり処「寄処」で荷物を預けて観光することにします。スーツケース5-7日サイズで50元(750円)。割高感は否めませんが、スーツケースを転がしながら観光することを考えると仕方ないでしょう。

鉄道部が経営している預り処なので盗難の心配も少ないです。(引き渡しが22時までなので、それ以降の寝台列車に乗る予定の人は注意が必要です)

改札を済まし、上海-北京12時間の旅へ

上海駅_掲示板

駅舎の電光掲示板には列車情報が掲載される

上海観光を満喫して午後19:30に駅に戻ってきました。出発まで2時間近くありますが、待合で仮眠を取りたいので早めに入場します。

駅正面の電光掲示板に自分の電車が表示されているか確認し、乗車券・身分証明書の確認と手荷物検査を経て改札内へ。外国人は自動ゲートを利用できないため手動ゲートを使いました。

上海駅_コンコース

改札内の飲食店は改札外より割安

改札内に入ったら発着予定のプラットホーム(候車室)を確認して対応する待合室へ向かいます。コンコースには飲食店や売店がずらりと並んでいて壮観。小腹が空いたり買い残しがあっても安心ですね。

上海駅_待合室

出発ホームに対応する待合室で改札を待ちます

待合室の中は乗客でぎっしりと埋まっています。地べたに寝転がって仮眠を取る人もちらほら。

個人的にはガサツな性格なのでノープロブレムです。むしろこうして堂々と公共空間で自分のスペースを確保できる国民性を見習った方が、日本人も気楽に生きれるんじゃないかなと思ったり、思わなかったり。

先発の電車が出たので、空いた席に座ってしばし仮眠をとります。改札は出発のおよそ20−30分前から始まるため、それまではホームの中に入ることができません。

チケットの発券といい改札といい、日本の鉄道に慣れていると違和感を感じます。乗車の手順は飛行機に近いかもしれません。

上海駅_改札内

改札を抜けホームへ向かいます

午後20時50分。アナウンスに目が覚めるとちょうどD710便の改札が始まったところでした。手動改札でチケットとパスポートを提示し、いよいよプラットホームへ向かいます。

中国鉄道紀行②へつづく

<TEXT/お雑煮>

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