北京-成都、K1363便。寝台列車の食堂車で四川料理を食べる【中国寝台紀行④・2020年】

投稿日:2月 4, 2020 更新日:

K1363快速列車は、成都へ向けて出発しました。

前回記事:中国鉄道紀行③

K1363便。新郷を過ぎ、内陸部へ

寝台列車_新郷

午前5時、寝台列車は汽笛を鳴らしながら焦柳線を進む

午前5時ごろ、機関車の汽笛に目が覚めました。どうやらK1363便は新郷駅を定刻で出発し、太新線に入ったようです。これから焦柳線を次いで洛陽(翌7:44)へ向かいます。頻繁に貨物列車・旅客列車とすれ違い、その度に闇夜の鉄路を確かめるように、何度も汽笛を鳴らして進みます。

寝台列車_洛陽

空が白むと、雪化粧をまとった景色が見えてきた

空が白んでくると一帯は雪景色。ドアの隙間からも肌寒い冷気が漏れ出してきました。8時を過ぎると乗客が徐々に目を覚まし、ベッドの下段や通路の簡易椅子に腰掛けて、車内は賑やかな雰囲気に変わります。

持ち込んできたカップ麺で朝食を取る人たちもチラホラ。客車の中には給湯器が備え付けられているため、庶民クラスの乗客はカップ麺で食費を浮かせるようです。一方、現地に住む知人に話を聞いてみたところ「むしろ列車に乗るときくらいしかカップ麺食べないんじゃない?」というコメントが。中国では温かい食べ物を食べる文化があるため、外出先ではカップ麺が重宝されるのだそうです。


お弁当にご当地銘菓……車内販売の多さにびっくり

寝台列車_車内販売

頻繁に車内販売がやってくる

日中は頻繁に車内販売がやってきます。バリエーションも豊富で、乾き物やドリンクを扱ったものから、ご当地銘菓の実演販売、朝・昼・晩飯時には食堂車で作ったお弁当や軽食の販売まで。長距離移動者にとっては嬉しいサービスですね。

また各車両おきに車掌が常駐しており、数時間おきに通路の清掃を行ってくれます。そのため、車内は想像以上に快適。乗降ドア近くのデッキに灰皿が設置されているのもポイントです。

心酔。ノスタルジー溢れる食堂車

寝台_食堂車

どことなく懐かしい雰囲気の食堂車

ベッドで二度寝をしながらくつろいでいたところ、いつの間にかお昼時になっていました。弁当の車内販売がやってきて、炊きたてのお米の匂いが車内に充満します。この弁当で済ませても良いのですが、折角ですし食堂車で昼食をとることにしましょう。なんといっても、日本ではもう味わうことのできない食堂車体験ですから。

食堂車は12号車、軟臥(一等寝台)車と硬座(二等座席)車の間にありました。どうやら等級の違う客車を食堂車で分けているようで、これは日本国鉄でも編成を組む時に用いていた手法なのだとか。

車内は通路を挟んで4人がけのテーブルが12脚。テーブルクロスやカーテンで装飾がなされ、窓際には生け花が飾られているなど、なかなかエレガントな装飾です。人生で初めて出会う食堂車の光景ですが、181系や0系といった国鉄優等列車の食堂車に迷い込んだような……どことなく昭和っぽい、懐かしい空気を感じるのは自分だけでしょうか。

ちなみに昼食は11時半から14時まで、夕飯は17時半から20時まで楽しむことができるようです。

食堂車で本場の四川料理を堪能する

寝台列車_辣子鶏

辣子鶏定食(70元)

さて、いよいよ念願の食堂車ランチです。車内に入り、テーブルに腰掛けると専属コックがメニューを持ってきてくれました。どうやら列車の行き先によってメニューが異なるようですが、今回乗車した車両は成都局所属のため、四川料理がズラリ。コックも成都からやってきた常駐スタッフで本格中華が楽しめます。せっかくなのでランチのセットメニュー「辣子鶏定食(70元)」を注文しました。

辣子鶏_単品

専属シェフの作る辣子鶏は体の芯に沁みる辛さ

こちらは辣子鶏に前菜・ライス・スープがついてボリューム満点。しかも、そのどれもが非常に美味しい!辣子鶏を口に運び、辛味にハフハフと言わせて泳がせながら固めの白米をかき込む。流石に本場の中華料理、腹にドスッとのしかかる辛さです。いつの間にか身体中が火照って汗が浮いてきました。お口直しに前菜をつまんで、スープをすすってリフレッシュ。こんな本格的な中華料理を、寝台列車の食堂車で楽しめるなんて嗚呼、贅沢この上ない。

寝台列車_すれ違い

対向する長距離列車と行き違う

レースカーテンの向こうでは、架線柱のシルエットが規則的に通り過ぎています。まさに「走るレストラン」。しかもこの光景が毎日、各方面に向かう寝台列車で繰り広げられている……。いま堪能しているこの非日常は、人民鉄路の日常なのです。

中国鉄道紀行⑤へ続く

<TEXT/お雑煮>

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