:国営レストランの平壌冷麺。そのお味は
そしてしばらくして、平壌冷麺が運ばれてきた。気になるその味は……噂に違わぬ“絶品グルメ”であったそうだ。
「あっさりとしたスープがコシのある冷麺と絡まって、とても美味しいものでした。中央にあるコチジャンのような辛味を混ぜることで“味変”をしながら飽きずに食べられました。ただ、量は多くないので、冷麺のみではお腹いっぱいになりません」
レストランで働くスタッフは全員、北朝鮮出身の女性なのだそう。北朝鮮と聞くと淡々として厳格なイメージがあるが、「フレンドリーな接客を受けました」とだいせんさん。また朝鮮語やロシア語以外にも英語が通じるという。
「異国の地ではありますが、北朝鮮の食文化はなかなか体験できないものなので貴重な経験でした。私が入店したときにはウラジオストク駐在と思われる日本人が飲み会をしていたり、地元のロシア人が来店しているのを見て地元で愛されているお店であるのを感じました。特に気がまえることなく気楽に訪れられるレストランだと思います」
日本から航空機で2時間あまり、北朝鮮の直営レストランで本格的な「平壌冷麺」を味わえる。観光は難しくても、ここなら気軽に北朝鮮の雰囲気を堪能できるはずだ。ウラジオストクに訪れる際は是非一度、立ち寄ってみてはいかがだろう。
<TEXT/お雑煮>