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中国寝台紀行、本日は北京西駅から成都へ向かいます。
北京西駅から長距離寝台列車に乗る

到着時の気温は2度。寒い
次に乗車する列車はK1363便の快速列車です。同列車は北京西駅を22時6分に発車したのち、洛陽・西南を経て、成都には翌々日の5時3分に到着します。運行距離は2047km、乗車時間は30時間57分。2泊3日の旅程になります。
高速鉄道を使えばわずか8時間のルートですが、高速車と快速・特快車では運賃が4倍以上異なるため、こういった長距離列車が今なお庶民の足として活躍しているようです。
K1363便の起点である北京西駅は、北京・北京北・北京南に並ぶターミナル駅。中国的な駅舎の装飾が旅気分を掻き立てます。
さて、長い旅程に備え、食料品を調達しようと駅前広場を歩いていると、警察官から身分証の提示を求められました。幸いパスポートの確認だけで済みましたが、中国在住者は身分カードを端末に読み込んで認証を行なっているようです。北京は他の都市に比べてもとりわけ本人確認が厳しく、行く先々で頻繁に身分証明を求められました。
現地の方の話によると「防犯カメラの設置が進んでいるため、近々顔認証に置き換わる」とのこと。
いよいよ入場開始。「緑皮車」とご対面

21時50分、入場改札が開きました
さて、21時50分。24分の延発で改札が始まりました。駅員に乗客が詰めかけ一斉にホームへと流れ込みます。(発券〜乗車の流れについてはこちら)

エスカレーターからみる景色に心を打たれる
ホームに向かう通路を抜けてエスカレーターに乗ると、今回乗車する客車が見えてきます。モスグリーンに包まれた「緑皮車」です。
この塗装は共産圏の鉄道で引き継がれてきた伝統的なもの。シベリア鉄道や中国の鉄道で真っ先に連想するのがこの色ではないでしょうか。
一時期はイメージアップのために紅色や青色の新塗装となりましたが、2014年ごろからふたたびモスグリーンに塗り替えられたようです。大陸寝台列車に想いを馳せてきた身としては「緑皮車」は憧れの存在。上海-北京間の高速寝台車とは一味違う、旅情をかきたてる光景に胸が高まります。

160kmの高速走行にも対応する25G客車
客車は成都局に所属する25G型。1990年代から非冷房車の置き換えを目的に製造され、160km走行に対応するよう下回りの改造が施された車両です。既に製造から30年近くが経ちますが、未だ客車編成の主勢力として活躍しています。
今回乗る車両は「硬臥」と呼ばれる二等座席寝台車で、三段寝台と洗面台・車掌室を備えています。三段寝台というと、日本では583系や20系寝台車といった車両が思い出されます。ちなみにトイレは和式で(「軟臥」は洋式)もちろんシャワー設備も付いていないので、アメニティに関しては腹を括らなくてはなりません。まだ客車のドアは開いていませんがホーム上は既に乗客がごった返していました。