SNSで話題のギター職人にインタビュー。個性的なギターを作り続ける理由とは

投稿日:12月 13, 2019 更新日:

ビザールギター_アイキャッチ

 ビザールギター。独特なルックス・サウンドを持つギターのことだ。日本では、1960年代あたりから「Teisco」や「Guyatone」などの国内ビザールメーカーが登場。エレキブームに便乗して、大手家電ブランドがギターを作っていたこともある。これらはまさに「Gibson」や「Fender」などの代表ブランドの陰でギターの歴史を支えた立役者であろう。

 そんな愛しのビザールギターだが、近年、これらのルックスや配線を使用してギターを製作しているTwitterアカウントが話題となっている。

 今回、「すごいお雑煮」取材班では、アカウント主のB.J(@CARAMELage)さんにインタビュー。ギター製作に至った経緯、ビザールギターの魅力を聞いた。

固定概念にとらわれない楽器を。ギター製作への想い

ビザールギター_1

Teiscoのピックアップを使用した新作ギター(Twitterより許可を得て掲載/以下同じ)

――早速ですが、ご自身でギター製作を始めるに至った経緯についてお聞かせください

 既製品の楽器に余りそそられなくなったというのと、単純に欲しいギターが高くて買えないから自分で作ってしまおうというのがきっかけです(笑)

――ギター製作はご趣味で活動されているものですか?

 趣味のような仕事のような感じです。 本業も同じような仕事なので……。

――ご自身の作品の中には、ビザールギターのパーツを活かしたもの、ビザールなルックスを印象付ける作品も多く見られます。作品を通じたコンセプトや想いなどがあるのでしょうか

 実は、たまたま造形だったりサウンドの傾向が好きなのがビザールなだけで、正直"ビザール"という形式にこだわりはないんです。 コンセプトでいうと、そういう固定概念というか枠組みに入らない楽器が作れればなとは思っています。 「著名な誰々が作った」とか、「とてもレアなパーツ・高級な木材を使っている」だとかも面白いし、僕個人としても大好きなんですけど……、結局そういう要素って付加価値なだけであって楽器の本質からそれてるんじゃないかなぁと自分の中で引っかかっていて。

 既製品は殆ど、というか当たり前なんですけど売らないといけないので、やっぱりそういう付加価値付けまくりの文言で宣伝しないといけないじゃないですか。単純に見た目・音がカッコいい!ってだけの方が潔くて良いなというか。 あえて拘りとかはあっても、それは製作者のエゴでしかないので言わない方が良いのかなと。「こんなの出来ました!どうですか!」だけで、後の良し悪しはお客さんが決めてくれれば良い事なので。

 難しい事考えずにとにかく弾いてください、見て下さいって感じです。 聞かれたら伝えたい拘りは山程あるんですけどね(笑)

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